「で、遥の男は?」

「明が援交してるって」

「はあ?!」

「もちろん違かったんだよ!それは父親だって言って、誤解もとけてるし!」

「親父?」

「あ、…」

「あ、って何だよ?」

「…明…内緒で会ってたんだってよ、本当の父親と」

「なんで?!」

「それは聞いてないから知らないけど、」

「聞けよ!」

「えー…」

「明は?」

「遥と喧嘩して出てっちゃった。」

「おま、それを早く言えよー!」


一方的に、電話は切られた。


「え〜…そんな…」


結局、何の解決案も聞き出せず、肩を落として振り返ると、

階段の中段位に遥の姿があった。


「!」

「何のこと?本当の父親って?」

「え…いつからいたの?」

と、その時、

玄関の扉付近から明の携帯電話の着うたが流れだした。


「うわ〜!あせったぁ!」


慌て駆け寄り、その電話に出ると

「もしもし!?」

将人の声だった。