お家に帰ろう。

その夜、やはり将人は夕飯を食べに帰ってきた。


「あれ?」

「誰もいないのよ。お父さんは当直だし、遥は友達と映画。明はてっちゃんと出て行ったきりまだだけど、お金ないから帰ってくるでしょ。」

「ふ〜ん。俺が孝行息子で良かったね。」

「ホント!」

「……ね。」

「はい?」

「遥にはさ…いつ言うの?」

「!…そーねー…」

「そろそろいーんじゃん?ホントのこと知っといて。わがままばっか言ってるし。」

「あーゆー性格だからね…明と一緒にと思って…」

「なるほど。」

「ありがとね。」

「ふっ、別に」


と、その時…

「ただいま〜!」


明が帰ってきて言った。

「ほ〜ら!」

ついでに哲司もやって来て一言、

「ホントだ!あはは…」


そんな二人に、母も将人も不思議そうに聞く。

「?何がホントだ?」

「だって、マサ君が毎晩飯食いに帰って来るっつーからさ!」

「で、わざわざチェックしに来たの?」

「そーでーす!つーことで、帰ります!」

「なによそれ!食べてく?弥生さんの手料理。」

「いーんすか?」

「良いわよ!ただ、胃袋半分空けて帰ってね。」

「腹減ってるんで余裕っすよ〜。」