スッキリしたところで、

何か飲みにリビングにでも行こうと部屋を出たとき、


「明。」

遥が部屋から顔を出して呼んだ。


「なに?」

「なんか聞こえちゃったんだけど、誰かと喧嘩でもしたの?」

「!あー、テツだよ。」

「なーんだ。…電話はしてるんだぁ?」

「え、あー、まぁ。」

「ならいーんだけど。じゃね。」

「じゃ。……?」



それから数日後、
遥は妙な話を持ちかけてきた。


「合コン?吉岡くんの友達と?」

「うん。あんた、最近元気ないみたいだから。」

「え?そう?」

「彼氏と別れて、テツともぎこちなくなっちゃったみたいだし…」

(心配してくれてんの?)

「そしたらね、翔ちゃんが、男紹介してやるって言い出して!」

「結構ですぅ!」


今はまだ、“合コン”って言葉に敏感に反応してしまう明。


どうしても、あの書き込みの、
『今すぐS女と合コンを!』が、
頭に浮かんできてしまうのだ。


(まさか…)

そして、ふと思うのだった。

(アレを見て言ってきてる訳じゃないよね?)