亨は病室のベッドから外の風景を眺めていた。

亨の過ごしてきた時代とあまり代わり映えしない風景に、医師から伝えられたことを信じきることが出来ないでいた。

しばらく景色を眺めていると、病室のドアがノックされ、医師が部屋に訪れた。

「吉沢さん。この資料に目を通しておいてください。」

そういうと腕に抱えてた大量の資料が亨に渡された。

「大事なところだけ先に説明しますね。」

そう言われ、亨は資料に目をやった。