フタリの事情。

て……天然記念物……


なんか、“にぶちん”と同じニュアンスを含んでるように思うのは……

俺の気のせいじゃない……よな?


現にワタルは、俺に「にぶちん」って言った時と同じ表情をしてる。



「いや……
テツタの場合、こんなんなっちゃうのはしょーがないか……」


「こんなんって……
なんだよワタル、俺を置いてくなよー」


何に呆れて、何に納得したワケ?


今のワタルの心境の一部始終、分かるようにオレに説明してよ。

さっきから、全然わかんないぞ。



つい最近もこんなことあった気が……

そうだ、りぃの時と一緒だ!


デジャヴだ……



「とにかく、オンナゴコロは複雑ってことだよ」


「はぁ???」


「俺が言えるのはそれだけ。
あとはテツタが自分で気付いてくんなきゃ」


それから、と付け足して、


「さっきの一個訂正するけど。
幼馴染ちゃんの言ってるコト、ホントだよ?
テツタ、自分にファンクラブあること知らなかったの?」