「おいレン!何やってんだよ」 京平が僕に向かって走ってくる。 「…ごめん」 「そうじゃなくて。試合に参加しろよ、突っ立ってないで」 …? 気が付くと、もうこのクォーターは残り時間1分しかなかった。 気が付かなかったけれど、僕はあれからずっとこのゴール下で突っ立っていたのだ。 せっかくの試合だったのに。 無謀なレギュラーもこの試合も諦めようとしたとき。 「レーンー!!!何やってんの!!!早く走りなさいよ!!!」 …恋だ。