「レンー!」



ああ眠い。

花粉症で辛かった春も終わり、どんどん夏へと向かっていく頃。



僕は突っ伏していた机から起こされた。




「なんだよ」


「なにって、女子!女子が来んの!」



「…は。意味わかんねーよ」



「だからよー、転校生が来るって言ってんの!」


異様にテンションが高いのは、きっとこいつが女好きだからだ。



こいつは葉山京平、僕の友達。