なんて思っていたら、ぱっとあたしを残して雅哉が立った。
『きゃ……な、何やってんの!?』
「稜斗!お前さすがだなっ!」
シカトですか?
「あれ?雅哉なんでいんの?あ!俺がドアから目を離してる隙に入ったんだな?」
いや…違うでしょ。
もし、そうだとしても女の子側から見えるじゃない。
ちょっと考えればわかるよ!?
あ。あたしなんか、もう立てそうかも。
「うん。まぁそうゆうことだ。でも、入ってきたのは俺一人じゃなくて、あと一人いるんだ。ほら、コイツ。」
立とうとして脚に力を入れる直前に、上から引っ張り上げられた。
「え、唯?」
『あの…ごめんね。用があって保健室に来たら、稜斗も来て…って感じかな。』
いきなり立ったから頭クラクラする…。
やっぱ熱なのかな…?
「榛澤!お前やっぱふらふらしてる。熱計ってみろよ。」
「唯が熱?大変だ!」
そんな大変ではないと思うけど…。
頭がぼーっとするくらいだし。

