キスの魔術師


実はと言えば、俺とハイジは隠し事ができないタイプ。

すぐに打ち明けてスッキリしないと生活ができなくなるくらい考え込んでしまうタイプ。



そんな俺がここまで隠し通せてるなんて。

正直ビックリだよ。



「恭介ー!」


『ん?』


「今度ね…………」


『あんだよ、もったいぶるなっての!』



そう言ってハイジの鼻をつまんだ。



あ、言っておくけどここは放課後の教室で、俺とハイジの他は誰もいない。

だから思い切っていちゃつける。





「やめひぇよー」


『……ハイジ…』



その瞬間、無性にハイジをめちゃくちゃにしてやりたくなって。