キスの魔術師



あれからあまり記憶はないけど、いつの間にか自分の部屋にいた。

すでにパジャマを着ているし、お腹もいっぱい。



『ハァ……』



留学かぁ。

アメリカかぁ。

…〝夢〟かぁ。




ベッドで寝っ転がっていると、携帯が鳴った。



♪~♪~♪~♪~



ビクッとして、起き上がり、通話ボタンを押した。



かけてきたのは恭介。





『…もしもし、恭介ぇ?』


《うん。……今大丈夫?》



電話だと少し大人びた声の恭介。

いつものおちゃらけモードではないようだ。



『大丈夫だよ。どーしたの?』



笑顔で言った。

笑顔で言うと、声も笑顔になるんだ。