夏ってなんで暑いのかしら・・・こんな世界を恨むわ・・・

ぶつぶつほざいている彼女を尻目に僕は昨日の痣を見ていた

痣は青紫色してて、押すと痛かった。

ぎゅーと痣を握り締めた

「僕は生きている」

そんな言葉は風に取られて彼女には聞こえなかった。

「髪が肌につくわ。このじめじめどうにかできなかしら。」

彼女は教室では一言も話さないのに、屋上に居ると一人でしゃべっている

本当はさびしいんだと思うけど、それを言ったとこで納得しないのはわかっている

一人で話しているのが飽きたのか質問を投げかけられた。

「即死って苦しくないんだって。あなたはどんな死に方がいい?」
横に座った彼女は輝かしい目でたずねた

「僕は・・・僕は毒薬で死にたいかな」

「どうして?とても苦しいと思うわよ。」

無表情で言う。

「だって美しいじゃないか。」

向かい側の屋上に居た生徒を見ていった。

「そうね。」

やっぱり似ているわと吐いて寝転がった彼女は彼の痣を横目で見ていた

僕が死ぬならきれいに死にたい
生きている今が一番汚い心を持って
一番汚い身体を持っているから。

僕はいい人じゃないし、空気が読める賢い人間だけど、
今の僕はそれどころじゃなかった

もう答えが出たのだ

もう決断できたのだ

あいつを殺そう。

彼女は寝ていた

昼下がりの屋上


とても美しく晴れていた