グチグチ言う寛和君。 気弱な私は、何も言わない。 ごめん しか言わない。 こんな私で、ごめんね。 ホラ。また言っちゃった。 無口な私が、更に無口になってしまった。 そんな私に 「俺さ、欲しいもんあんねんけど」 と、寛和君が言う。 「何?」 でも、私、お金持ってないよ。 あ、お母さんに後で請求すればいいか。 はは。私、最低。 なんて、最悪な私は、最悪のことを考える。 「ん~・・・明日香?」 なんて言う寛和君。 ハハ。と笑ってそんな事を言う寛和君。 何言ってんの。