その女性へ視線を向けて、私は一気に血の気が引いた様な感覚に襲われ足元が凍り付いた様に動かない…。



その女性は…マンションの玄関で慎矢さんを待っていた女性だったから…。



「…何度言えばわかんだ。着いて来るな」


「だって…私……諦めきれなくて……慎矢に彼女が居る事は知ってる…だけど…」


「……何故そこまで俺に執着する?迷惑だって言ってんだろが」


「……それは……私…部屋を出て行ってから……凄く…後悔してて…ずっと…後悔してて」



部屋を出て行ってから…?それって……一緒に…暮らしてたって事…?