予定日当日。


朝から家族に見送られ慎矢さんの車で病院へと向かった。



「お腹、何ともないか?」


「ええ。今朝から少し強く張ったりしているけど、何ともないわ」


「張ってるって…強くか?」


「ん〜。昨日よりかは強い気もするけど……痛くはないわね」


「…そうか」


「ねぇ、慎矢さん。男の子か女の子か、どっちだと思う?」


「…どっちだろうな。想像つかないな」


「もし男の子なら…慎矢さんに似て強くなって欲しいわ。女の子なら…元気でいて欲しい」


「そうだな。それは言えるな」



私達は病院に入ると産婦人科の外来の椅子に座って診察を待った。