「ねぇ、君~」



「ふへぇ?」



情けない返事をしてしまった私。




またナンパか……。



そう思いながら私は振り向いた。



「はい♪これ、よかったら来てくださいね♪」



海パンにフードの上着を羽織った可愛らしい男の子が一枚チラシを渡してきた。



「来てねぇ~♪」




彼は手をブンブンと手を振って去っていった。




「『海の家 ひまわり』……って私はおじさんの海の家に行きたいんじゃぁぁぁあぁ!」




私は腹いせに貰ったチラシをビリビリに破いて撒き散らした。