「えっと、どちら様でござりまするか?」
直人くんは恐る恐る聞いた。
「どちら様ですってー!?」
女性は怒り狂う。
ヒィィっと直人くんは私の後ろに隠れた。
「酷いわ!真琴よ!忘れたの!?」
真琴さんと言う女性は直人くんの胸ぐらを掴んだ。
「あ~……、真琴ちゃん?ひ、久しぶり?」
直人くんは目を泳がせながら言った。
直人くんはどうも嘘が苦手みたい……。
「私だけを愛すって言ったじゃない!なのに!こんな遠くまで来て女引っ掻き回してるなんて!」
真琴さんは直人くんの胸ぐらを激しく揺らす。
「えっ!そそそ、そんなこと言った!?」
「それさえも覚えてないってのねー!!」
さらに、直人くんの胸ぐらをグワングワンと揺らす。
直人くんの首がもげそう!

