「あっ!きょ、今日はいろいろと助けてくださってありがとうございました!」 私は軽くお辞儀をした。 やっとちゃんとお礼が言えた。 「えへへ~どういたしまして♪」 「また明日もよろしくお願いします!」 「こちらこそ~」 歩くんは優しい瞳で遠くの水平線をみつめた。 「お礼を言わなきゃなのは僕の方だよね」 「え?」 「店長……唯ちゃんのおじさんにはホントに感謝してる。」 いっくん……? 「ホントに良い人だよあの人は」 そして、歩くんはいつもの数倍の笑顔で笑った。