なんとか、ギリギリ間に合った。 「あ、天宮!おはよう!」 廊下で後ろから声を掛けてきたのは同じクラスの西野くん。 「あ~西野くん、おはよ~」 「なんか、朝からお疲れみたいだね」 西野くんはサッカー部の爽やか少年だ。結構、女子に人気があるみたい。 「うん……。まぁ、いろいろとありましてな。夏休みは忙しくなりそう」 「そうなの?」 「ちょっとおじの海の家の手伝いを……」