「では、これからビーチバレー大会決勝戦を始めます。」 高鳴る鼓動。 決勝戦の緊張のドキドキなのか 直人くんに抱き締められたドキドキなのか わからない……。 敵の明里さんはヤル気満々な様子。 それに対して、祥太郎くんはあくびなんかしてヤル気ゼロ。 「祥太郎…」 直人くんが何か祥太郎くんに話している。 声が小さくてよく聞こえない。 「……って、ことだから応援よろしく」 「直人……。」 祥太郎くんは目を見開いた。