「……あれ?私なんで」 なんで泣いてるんだろう。 早くみんなのところに戻らなくちゃいけないのに…… どんどん涙がでてくる。 こんなんじゃあ、決勝戦に出られないよぉ。 「唯ちゃんっ!」 岩の裏から直人くんが出てきた。 「あ……なお」 その瞬間、私は温かく体が包まれた。 「な、直人くんっ!?」 私今、抱き締められてる…… 「……泣くなよぉ。俺、唯ちゃんが泣いてる姿なんて見たくない」 ギュッと直人くんはさらに力を入れて私を抱きしめる。