「僕、ちょっと出かけてくる!!……唯ちゃん、一人だと勇気出ないから一緒に来てくれる?」



「は……はいっ!」



歩くんは私の手を引いてお店をあとにして、ただ走った。



繋がれた手からは歩くんの優しさと温かさが伝わる。



「お前らぁ!!」



前を歩く3人組の姿を見つけて、歩くんは大声で呼び止めた。



「あ…歩さん……」



3人組は目を見開いて驚いている様子。



「まだ、お前らに伝えてないことがあったから……」



歩くんは息を切らせながら言った。




繋がれた手に私は力を込める。



がんばれって……