桜が有名な場所に行くわけでもなく
俺らは普通にどこにでもある
公園で花見をした
雪は
「大勢の人がいるよりこっちの方が好き」
と言って笑った
暗くなりはじめた頃
雪は俺に言った
雪>>>
「この前の返事だけどさ‥」
はて?この前…?
‥‥…
あ、告白か!
凌>>>
「おう」
雪>>>
「ごめん。無理だわ
それと…
これ以上会わない…」
これ以上会わない?
胸に矢が刺さるような痛みがはしった
凌>>>
「な、なんでだよ?
俺なんか雪にしたか?
頼むから離れて行くなよ…」
雪は静かに立ち上がり
俺の前にひざまずいた
雪は悲しそうな顔で
「お願いだからそんな顔しないで」
そういうと俺を包み込んだ
そして俺の唇にキスをした
雪>>>「さようなら
今までありがとう、元気で」
そう言って雪は俺の前から消えた
俺は空を見上げた
顔に桜の花びらがふってきた
気がついたら
俺は泣いていた
指で唇をなぞり
顔をぐしゃぐしゃにして泣いた
