ドンッ
雪>>>
「離せって言ってんじゃん!!!」
突き飛ばされて我にかえった
雪は続けてこう言った
「あたしに触れるな
凌は・・・・・」
凌>>>
「俺が何?」
怖いくらい冷静だった
自分でも怖いくらいに・・・
凌>>>
「過去に何があったかは知らん
知らねーよ
でも頼むから過去から逃げるな
辛いならしんどいなら言えよ
強がってんじゃねーよ
このアホが!
俺が支えてやるから
乗り越えていこう」
雪>>>
「・・・・・。
簡単に言うな
乗り越えようとしてもダメだった
心が言うこと聞いてくれないんだよ・・
凌・・・ごめん」
雪は俺に背を向け走って行った
俺は立ち尽くすことしかできなかった
それまで天気がよかったのに
しだいに雨が降り出した
まるで誰かが泣いているようだ
俺か?
それとも雪か・・・?
後先考えない自分に腹がたった
後悔先に立たずってこのことだよな
