「言われるかな、って ‥思ってた。」 藍加が顔を上げ、言った。 泣いてはいなかった。 「この前‥。 私が紗緒ちゃん家まで行った帰りに、 プリクラ撮り行ったよね‥? あの時のお兄ちゃん、 びっくりするくらい上の空で、 紗緒ちゃんの事考えてるなって」 バレてたのか。 あの時確かに、 家に帰った紗緒の事ばかり 頭の中にあった。 「でね、私、もし本気で別れて、 って言われたら‥って ずっと考えてたんだ。」