部屋に戻ったら機嫌が悪くなったお父さんがいた。

「愛莉もう帰るぞ。」
「うん・・・・。」

すごい怖い顔をしたお父さんを見て私はなんとなくどうなったかの予想がついた。


車の中で何があったのかを詳しく話してくれた。


「萩原家との合併はなしにした。」
「何で?」
「今日いきなり見合いとか何だの話はじめただろう?」
「うん・・・・。」
「もしお前が萩原家の嫁いだとして都合が悪くなるのは、勝浦家だ。萩原家の命令は絶対になるからな。」
「それは、分かる。私は萩原家の人間になるからね。」
「うん。アイツ勝浦家をどん底に追いやる気だったんだ。」


勝浦家はビジネスでも業界1位の売り上げで、組としてもトップだから。
萩原家は大きい組織だけど勝浦組には勝てないからこんな事を言い出したらしい。

「昔はそんな奴じゃなかったんだ・・・。愛莉はこの事を気に留めることはない。」
「分かった。」