「こんないい女をほっとく男がいるわけないでしょ?」
さらりと髪をかきあげた榊原先生は、確かに美人だ。
大人のオーラたっぷりっていうのか、スタイルもいい。
「ほんとー!?いつ結婚したのっ!?」
「なに、藤岡。そんなにあたしの恋愛に興味あるの?」
「あるー!!!」
「しょうがないわねぇ。じゃあ………」
………陽のおかげで、旦那さんとの馴れ初めを話し始めた榊原先生。
あと5分で9時半なんだけど………いいのかな?
「センセー」
あたしと同じことを考えてたのか、後ろからだるそうな関西なまりの言葉が響いた。
先生が会話を止めたと同時に
「時間、あらへんで」
机に足をかけてヤンキーみたいに席についてた涼が、顎で時計を指した。


