確かに
病人みたい、だなんて
失礼だったよね。
あたしは
空を見上げると
さっき言ったことを反省した。
ツバサが
女のあたしよりキレイだから
ちょっと意地悪したくなって
言った言葉なのだ。
あたしって嫌なヤツ。
「おまえはどうして
空ばっか見てんだ?」
――なんでだろう。
好きだから、しか思いつかない。
「空が好きだから」
「でも上ばっか見てたら
あぶねーぞ」
「あはは
バイクでコケたり?」
「うっせー
俺は空見てたわけじゃねぇ」
ツバサにバイク、なんて
似合わないような気がする。
そりゃ人なんて
外見じゃわからないことも
知ってるけど
でもツバサは
バイクとか乗らなそうな気がする。
「いつもバイク乗るの?」
「乗らない。無免だし」
「無免?!」
「だからコケたの!」
ツバサは少し
恥ずかしいような
ふてくされたような顔をした。
「不良だなぁ」
あたしがそう呟くと
ツバサは黙ってしまった。
その雰囲気で
後悔してることを察した。
きっと事情があるんだ。
みんな、そうだ。
人にはいろいろ事情や
背負ってるものがあることを
あたしは知ってる。
ただそれを
初対面のあたしが聞く権利は
たぶん、ない。
病人みたい、だなんて
失礼だったよね。
あたしは
空を見上げると
さっき言ったことを反省した。
ツバサが
女のあたしよりキレイだから
ちょっと意地悪したくなって
言った言葉なのだ。
あたしって嫌なヤツ。
「おまえはどうして
空ばっか見てんだ?」
――なんでだろう。
好きだから、しか思いつかない。
「空が好きだから」
「でも上ばっか見てたら
あぶねーぞ」
「あはは
バイクでコケたり?」
「うっせー
俺は空見てたわけじゃねぇ」
ツバサにバイク、なんて
似合わないような気がする。
そりゃ人なんて
外見じゃわからないことも
知ってるけど
でもツバサは
バイクとか乗らなそうな気がする。
「いつもバイク乗るの?」
「乗らない。無免だし」
「無免?!」
「だからコケたの!」
ツバサは少し
恥ずかしいような
ふてくされたような顔をした。
「不良だなぁ」
あたしがそう呟くと
ツバサは黙ってしまった。
その雰囲気で
後悔してることを察した。
きっと事情があるんだ。
みんな、そうだ。
人にはいろいろ事情や
背負ってるものがあることを
あたしは知ってる。
ただそれを
初対面のあたしが聞く権利は
たぶん、ない。


