「生きる意味を見つけたい……?それって、古傷のことと何か関係あるの?」
聖河の表情が曇る。
「古傷のことは……聞かないでくれ。他人には関係ないことだ。」
そう冷たく言い放つ彼の目は、敵意をむき出すように鋭く細められている。
「関係あるよ!古傷が開くような状況を作ったのは……他でもない私達三人だから。知りたいの……その傷は誰が何のために付けたのか。力になれるかもしれないから……。」
「………。」
長い沈黙の後、聖河は深いため息をついた。
「話さないわけにはいかないようだな……。」
「話してくれるの?」
「……不本意ながらな。二つ約束してくれ、梓。他の誰にも話さないことと、すぐに忘れるということ。」
梓が頷いたことを確認し、聖河は話し始めた。

