「梓……?」


「聖河……何を考えてあんなバカなことしたわけ?助けてほしいとは思ったけど、自分の命を危険にさらす必要なんか無いじゃない!自業自得だよ。だから……お礼なんて言わない。心配だって……しないからね。」


表情は険しいが、梓の声は震えていた。



「梓……自分は……」


「言い訳は聞かないから!今は体を治すことだけ考えてよ……。その間くらい、何かあっても呼ばないであげるから……。お見舞いだって、たまに来るから……。」


「すまないな……梓。礼を……言う。」


優しげな瞳の聖河と目が合い、梓は思わずフイと顔を背けた。