「話変わるんだけど、郁……気分が良くないから休むって聞いたけど、何かあったのかな?この前、聖河のお見舞い行った時はあんなに元気だったのに……。柚枝は何か知らない?」


梓の問いかけに、柚枝はびくりと肩を動かす。



「えっ?ええっ?い、嫌だなあ、梓ちゃん!う、う、うちが知ってる、わ、わけないよ!」


「……何か知ってるっぽい態度だね、柚枝。郁に何があったわけ?」


「し、し、知らないってば、あ、梓ちゃん!」


「ふうん……。親友の私に隠しごとするんだ、柚枝?」


冷たい眼差しを浴びせかけて問い詰める梓に、柚枝はううっと口ごもる。



「だって、うち……約束したんだもん……。見ちゃったこと、誰にも言わないって……雄河君にも念押されたから……。」


「雄河君にも?他に誰かと約束したってこと?」