ゴホゴホと咳き込みながら抗議する郁に、火槌は平然とした顔で言ってのける。
そうして、郁が持つ四本の缶ジュースの束の間に飲みかけのジュースを入れ込んだ。
「要らんからやるって……元々、あんさんのやないやん!」
「お前の物は俺様の物。俺様の物はお前の物。そういう関係になってんだから、文句言う必要は無えだろ。」
「そういう関係って……どういう関係やねん!少なくとも、あんさんとオレは、か、間接キスするような関係やないわ!!」
頬を僅かに赤く染めて喚き立てる郁に、火槌は虫を追っ払うようにパタパタと右手を前後に振る。
「うるせえな……。ここは病院だぜ?ちっとは静かにできねえのかよ。」

