「……すまないな、梓。心配をかけてしまった。いや、梓だけでなく、柚枝と郁、そして……雄河にも。」
聖河は、罰が悪そうに梓から目を逸らして俯く。
その態度に梓が怪訝そうに眉を潜めた。
「聖河……今回はどうしたわけ?傷が開いたの?それとも……過労とか栄養不足とか?」
「いずれも違う……。今回は、自分が悪い。自分は……」
言いにくいことのように、更に顔を沈ませる聖河。
だんだん小さくなる声を聞き逃さないようにと、梓は聖河の顔に耳を近付けた。
「自分は……何?」
「……自ら命を絶とうとして、薬を大量に摂取した。」
「えっ……。」
梓は予想だにしなかった聖河の告白に耳を疑う。

