「まあ、ちゃんと話してくれるならいいんだけど。郁ちゃん、続きは?」
「それがな……昨日、火槌はんにメールしたんや。珍しゅう急いで帰ってもうたから、何やあったんかと思うて。ほんで、帰ってきたメールがこれなんやけど……。」
郁は上着ポケットをゴソゴソと探り、クマのストラップが付いた青いケータイを取り出す。
それから、ケータイを机に置いて受信メールの画面を開いた。
柚枝が文面を読み上げる。
「ふむふむ……『親父が死んだ……。俺様は社長になって会社を継ぐ。おまえに構ってやる暇は無くなるんだ。メールも電話もして来んなよ。俺様なんかに引っかかってねえで、いい男見つけて幸せになりな。まあ、俺様以上の奴なんてめったに居ねえだろうけどな。……じゃあな。』か。聖河君の話通り、すっごい自信家だね……火槌君。」

