「えっと……柚枝の話から聞こうか。郁のは深刻な話っぽいから。」
「聞いてくれるの、梓ちゃん?実はね……うち、素敵な人に出会っちゃったんだ!メルアドもバッチリ交換したんだよ!」
「へえ……それは良かったね。」
ハイテンションの柚枝に対して、梓は気圧されたように棒読みで言葉を返す。
「それでね、その素敵な人っていうのが……」
「はあ……幸せそうでええな、柚枝はん。」
柚枝の言葉を遮って、郁が低いトーンで言った。
「郁の方は何があったわけ?そんなに落ち込んでるところを見たのは、初めてなんだけど。」
「そうなの?悩み事ならうちも聞くよ!」
眉を潜めて質問する梓と身を乗り出すようにして言う柚枝に、郁は下から見上げるような視線を送った。

