クロスロードラヴァーズ




『話変わるけどな、今週の日曜日はヒマか?ヒマじゃなくてもヒマにしとけよ。日曜日の朝十一時に、那珂樫(なかがし)駅前の噴水に来い。来なかったら、おまえの大事な“梓”がどうなっても知らねえぜ?じゃあな。』


「なっ……んだと!?」


“梓”という言葉に反応して、聖河は眠気が吹っ飛ぶような大声を上げた。


しかし、ここで慌てたら火槌の思うツボだと考え、深呼吸して心を落ち着かせてからメールを返信する。



『……梓に何をする気なんだ、時神?そもそも、なぜ自分のメールアドレスを知っている?』


送ってから十秒と経たない内に、火槌からメールが返ってきた。