わたしは、がたっとパイプいすを揺らして立ち上がった。 「ろ、ろう・・・・・・」 言いながら、自分の顔がまた くしゃくしゃに、ゆがんでいく。 「なにやってんだよ?!」 怒ったような朗慈の言い方。 だけど、乱れた息に 少しはねた髪が、一生懸命かけつけたってわかる。 わたしは、すがるように両手を広げて、朗慈に飛びついた。 _