未来のない優しさ

相当疲れてるんだろうな。
髪を乾かして、ソファに並んでテレビを見始めるとすぐに眠ってしまった。
俺の肩に頭を預ける柚を起こさないようにそっと
抱き上げてベッドに寝かせる。

俺が勝手に詰めてきた柚のシャツは少し短めで、細い足の殆どがあらわになっている…。

「わざとこれにしたんでしょ」

と怒る柚には否定したけれど、確かにわざと短めを選んできた。

足にも残る事故の傷痕に胸は痛み、柚も気にしていたけれど…。

これから俺しか見ないんだから気にするな…。