未来のない優しさ




人の気配で目が覚めて…まず見たのは健吾の青ざめた顔。

まだはっきりしない意識だけど、何かあったのかな…心配になる。

ほんの少し心拍数も上がって。

そして気付いたのは健吾の手元にある薬…。
私がさっき飲んだ薬。
健吾が心配するから目につかないところに隠そうと思ったまま寝てしまった…。

じっと薬を見ている健吾に手を伸ばして、表情のない頬に触れると、途端にびくっとなるのがわかる。
ゆっくりと起き上がると、伸ばしてた手をつかまれてぐっと引き寄せられた。

「健吾…?」