未来のない優しさ

「柚?」

思わずの問いに、一拍間が空いて

「…今日は健吾の好きなトマトソースのスパゲティー作っておくね」

「あ…あぁ。疲れてるなら無理するなよ」

「大丈夫。大丈夫だから…」

なんだか…。
明るく話す柚の声が気になる。

今朝もまだ疲れているのは見た目にはっきりしていて気にはなっていたけれど…。

「なるべく早く帰るから」

そう言って電話を切ると、急いで事務所へ戻った。

何かがあった…?

胸騒ぎに似た不安感がこみあげてくる…。