翌朝、なかなか取れない疲れを我慢しながら朝食を食べていると、向かいに座る健吾がじっと私を見ているのに気付いた。
「…?」
「顔色悪いぞ。大丈夫なのか?」
覗き込むその視線に大袈裟に顔をしかめて肩をすくめた。
「若くないからね…。
回復には時間がかかるの。
昔みたいに徹夜の作業を何日も続けるなんてできないし」
軽く笑う私の言葉をちゃんと納得してないような…。
曖昧な表情の健吾は、
「…体潰す前に、仕事辞めれば?」
「そんなの無理。
生活かかってるし…」
コーヒーを飲みながらつぶやくと、小さな溜息が聞こえた。

