未来のない優しさ




一通りのプログラムの修正をして、復旧の確認作業が終わった時、もう朝日はとっくに昇っていた。

予定よりてこずったけれど、総勢30人での対応でなんとか乗り切った。

本来なら私の直接の担当じゃないシステムだけれど、何故かこういう大きなトラブルが発生する度に呼びだしがかかる。

そして、頑張って対応してしまう私の今までの積み重ねが、社外で

『女王』

なんていう嬉しくないあだ名で呼ばれるようになった。

ここ数日の激務で体はくたくたで、集中してトラブル対応に当たっていた反動のせいか、妙に頭がぼんやりする…。