未来のない優しさ

部署に戻り、ようやく仕事にけりがついた時には、とっくに終電もなくなっていた。

残っていた何人かでタクシーで帰る事になり着替えてる時、一日忘れていた携帯の電源を入れた。

何件もの健吾からのメールと着信に、どうしようかと…夕べの事を健吾がどう思ってるのかわからなくて泣きそうになる…。

とりあえず、連絡しなきゃいけない…かな。
でも、緊張するし…。

健吾に冷たい言葉でも言われたりしたら…。

と…。
ぼんやりと考えてると、着信履歴に一件母さんからのものがあった。

どうしたんだろ…?
あまり連絡してこないのに何かあったかな…。

少し心配しながら、もしかして…とメールをチェックすると、やっぱり母さんから届いていた。