【短】ありきたりな言葉〜クリスマス編〜

「口下手だし、気が利くわけでもねぇし、エリート社員なわけでもない」


自分で自分が嫌になるときだってある。


「それでも美紅のことは本気で好きだし、笑ってる顔も怒ってる顔も大好きだ」


「竜弥…?」


「これからも美紅の隣にいるのが、俺であればいいなと思う」


俺の隣は美紅じゃないと嫌だ。

他の女なんか考えらんねぇ。




「あたしだって、ずっと竜弥の隣にいたいって思ってるよ」


「ありがとう。うまく言えないけど、俺なりに今日のために考えてきた言葉があるんだ」


「言葉?なーに?」


少し顔を傾けて、まっすぐ俺の目を見る。