「気にしなくていいよ。 いつも樹がお世話になっているんだから」


「まお、食ってけば?」


「……… うん!」


ほら、みろ。 寂しかったんじゃん。 ――― 素直じゃないやつ。


「じゃあ、もう少しゆっくりしていてね。 ご飯になったら呼ぶからね」


「はーい」


だからー、どうして母さんが頭を撫でるとそうも嬉しそうな顔をするんだよ。


ガチャンッと音を立てて閉まったドア。

まおは俺の方に近づいたと思ったら、バサッと…… ベットに倒れ込んだ。

……… 俺のベットなんですけどね。


「まお」


「………」


反応すらしねーよ。 どうせ、家に帰ったって一人だから寂しいとか思ってんだろうな。


視線なんか定まっていないし。
これはまおが一人で考えている証拠。


近くにいると大体分かるようになるんだよな。