「それだけじゃないでしょ!
どうしてまおちゃんが寝ていたはずのベットがこんなにも乱れているの」


そういう事か。
この乱れは俺じゃないし。 まおがあちこちに動くから悪いんだ。

そもそも、隣に両親がいるってのにまおを襲うわけが無い。


「そうなの?」


「そーなの」


少しは考えろ。 脳は生きてる内に使わなきゃもったいないからな。
さっきまでと言っている事が全く違うじゃねーか。

よくわからない親だな……。


「えっ“遅い”“戸締まり”」


……… 何なんだ?


“遅い” “戸締まり”って、まおの家は何かあったのか?


「今は……」


まおがチラッと振り返って俺とバッチリ目が合った。


「“自分の部屋”だよ」


ちょっと待て。
ここは一体、いつから“まおの部屋”になったんだ? どう考えたってここは俺の部屋だ。


そもそも、まおの家じゃないだろ?


「ううん“一人で大丈夫”」