「で?で?」

聞いてた女の子が先をせかす。

「それが~、抱き合ってたの、見ちゃって~。その後、二人でどっか行っちゃって・・・」

抱き合ってた?

課長が?

誰と・・・・?

その後、坂野さんが昨日誰といたとか話はそれていった・・・。

「大丈夫?」

真比呂さんが、みんなに聞こえないような小さな声で聞いてくる。

「・・・・はい。」

はい、と返事しながらも、大丈夫ではなかった。

昨日、課長の帰りは遅かった。

多分、日にちは変わってた。

本当は、その女の人と一緒にいたのかも・・・。

なら、なんで・・・?

なんで一緒に住もうなんて言ったの?

なんで、愛してるなんていうの・・・・?