次の日、課長は仕事で遅くなると言っていたので、私は自分のマンションに帰った。

今までは一人で過ごしても平気だった夜なのに、今は課長がいないと淋しく感じる。

時間があるので、お風呂もゆっくり入ったし、まだ読んでなかった本も読んだ。

でも、全然時間が過ぎていかない。

テレビを付けてても、ただ付いているだけ・・。

まだ時間が早いけど、もう布団にはいることにした。

ベットに入って、抱き枕をギュッてしながら、目をつぶった。



ピンポ~ン

いつの間にかウトウトしてたみたい。

時計を見ると、もうすぐ、24時になろうとしてた。

こんな時間に誰か来た?

ガチャガチャと鍵の開く音がして、入ってきたのは課長だった。

「・・か・・ちょ・・・う?」

ベットから上半身だけ起こす。

「ただいま・・。」

課長の笑顔はとても穏やかだった。

「お酒くさい・・」

側に来た課長からはプンプンとアルコール臭。

「ちょっと、飲んでた。部長と」

そう言ってベットに座ってスーツを脱ぎ始める。

ワイシャツからネクタイをはずして、ボタンを2個開けると、ギュッてされた。

「俺がいなくて、淋しかっただろ?」

淋しかった。けど、素直に言わない。

「・・・・」

「淋しくなかったの?」

顔を覗き込まれる。

「・・・・」

「ん?」

「・・さみしかった・・・」

そう言うと、課長はよくできましたと言って、触れるだけのキスをする。