「疲れたのか?」

誰かの声に我に返った。声の主は課長だった。

「サンドイッチ、さっきから減ってないみたいだけど?」

どうやら、さっきから見られてたらしい・・・

「えっ?」

自分のサンドイッチを見る。

本当。全然食べてなかった。

「・・・・・」

「どうした?」

課長が優しい声になる。

「・・・・・」

顔だけ横に振る。

まさか、言えるわけがない。

元カレが来たなんて・・・。

・・斗馬にあって動揺したなんて。

「ふっ。まあいいや、夜ゆっくり聞くから。それより早く食べて戻らないと、後片付けはじまるぞ・・・」

えっ?と思って、時計を見たら時計はもうすぐ17時になる所だった・・・

1時間近くぼーっとしてたんだ・・

私はサンドイッチを食べ、すっかり冷めてしまったカフェオレを飲み干して会場へと戻った。