いつもより早くマンションを出た。

今日はフェアが始める前に確認しなきゃいけないことがたくさんある。

フロアにはまだ誰も来てなかったけど、一人で先に始めることにした。

まずは・・・・、衣装室から行くか。

衣装室から、新作のドレスを何点か持って、会場である宴会場にむかう。

「おはよ」

後ろから声がして振り返ると、課長がいた。

「お、、おはようございます」

「今日は早いんだな」

「ブライダルフェアなんで、その準備があって・・・。課長は?」

「俺も、今日はそっち顔出すよ。それと・・・」

チュッ

いきなり、課長がキスしてきた。

「か、、、課長~~~。ここ職場ですよ~~~」

あわてて回りを見る。

「課長って言うなって。どこまで運ぶんだ?」

私に自分の鞄を渡し、代わりに私が抱えてる荷物を持ってくれる。

「あ。スイマセン。2階の宴会場まで」

そう言って、課長と並んで歩く。

「今日、仕事終わりウチ来いよ」

「・・・・」

「返事しないとここでまた、キスするよ?」

それって、脅しですか?

っていうか、もう決定ですよね?その言い方は。

「・・・行きます」

結局、課長の思うままだ。

こんな短期間なのに、私はすっかり課長にはまってしまったようだ。

課長は荷物を置くと、後で。と言って会場を出て行った。

それから、一人で準備してるとみんな次々と集まってきて準備を始めた。