「課長とは、付き合えません」

「何で?」

「・・・・・・」

だって・・・

「私は課長には、不釣合いですから。」

「なにが・・・?」

「えっ?」

「何が、不釣合いなの?」

何って・・・。

「課長、さっきの私の話聞いてました?」

「聞いてたよ?」

「なら・・・・」

「だから?家庭環境が違うと付き合えないの?」

「・・・・・」

「今まで、どんな環境にいたって恋愛は自由だろ?それとも、俺じゃ不満?」

不満どころか、課長に好意を寄せられてたことはうれしい。

でも。

不満じゃなくて、不安なんだ。

「思ってること言って。」

そういうと、課長は私の横に移動してきた。

そして私を安心させるようにゆっくり頭をなでる。

「今のままじゃ納得できない。付き合えないなら、ちゃんと理由言って・・・」

課長は私の頭をなでたまま、顔を覗き込む。

なぜだろう?課長が隣にいると安心する。

今まで一人でがんばってきたのに、心が優しさを求めてる。

私は、ゆっくり話し始めた。